平成28年度、藤棚地域ケアプラザは第３地区の高齢者を対象に「日常生活に関するアンケート調査」やヒアリングを行ないました。その結果、「山・坂・階段が多いため、買い物に苦労している。」と返答した方が全体の約7割近くいることが分かりました。 

　地域の方の外出を支援することで、人と人、人とまちをつなぎ、地域の活性化になるものがあると良いな、という思いの下、平成29年度に「おでかけ３(さん)実行委員会」が立ち上がりました。

　実行委員会内で外出を支援する方法を検討する中、社会福祉法人との交流がきっかけで、移動支援バス構想が考案されました。検討に参加していた「生活創造空間にし」が施設ご利用者の送迎用に車いす対応のバスを所有しており、送迎で使う時間帯以外に車輌を提供することで、支援が実現に近付きました。

　そして、平成30年度より試行運転が開始されました。

　平成30年5月20日、第３地区のイベント「ふれあい春まつり」で初めて移動支援バス「おでかけ３」を運行しました。このときは、3地点を停留所とし、ふれあい春まつりへの行き帰りをお手伝いしました。全20便が運行し、延べ35名にご利用いただきました。

　ふれあい春まつりでの運行の後、利用者の声などを取り入れながら振り返りをおこない、次の試行運行について検討をおこないました。

　また、「おでかけ３」の目印となるロゴマークの募集を地域住民の方におこない、多くのご応募イラストの中からロゴマークを決定しました。「おでかけ３」の車体にロゴマークを貼り付け、平成30年9月20日～平成30年10月31日の期間で試行運行を実施しました。

　利用者の方から試行運行期間終了後も運行継続を希望する声が多かったため、運行を継続しながら、試行運転時の振り返りをおこない改善を検討していきました。

　試行運転を重ね、運行ルートの追加等の改善をおこないながら、平成31年4月3日、本格運行を開始しました。

　本格運行に先立って、平成31年3月16日には「おでかけ３と『移動』を考える講座」を開催しました。障がいの特性とお手伝いの方法についてご説明したり、車いす操作を体験するなど、参加者の皆さんと移動支援について考え実際に行動するきっかけとなりました。

　「おでかけ３」の活動は、タウンニュース社の地域情報誌（横浜市中区・西区版）に取り上げていただいていたり、運行開始後は横浜市公式YouTubeチャンネルにも取り上げていただきました。

今後も「おでかけ３」の運行を継続し、移動を支援するための取り組みをおこなっていきます。